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住宅ローンの変動金利、今年来年は上がらない?変動金利の決まり方。

大手銀行の住宅ローンのページを見ると、

 

・最後までずーっと引き下げプラン

お借入期間中、最後までその選択時点での店頭金利より▲年〇.〇%~最大▲年〇.〇%とします。」

・「全期間重視プラン」

「お借入から完済まで店頭表示金利より年率▲〇.〇%~最大▲〇.〇%」

と記載があります。

店頭(表示)金利から金利を引き下げた後の金利は、『優遇金利』と呼ばれます。

店頭(表示)金利が変動すると、返済額が変動することになります。

今回、変動金利型の店頭(表示)金利(以下、変動金利と記載)について考えます。

 

①変動金利はどう決まるか?そして、上昇するか?

住宅ローンの変動金利は、「短期プライムレート」に、ほぼ連動しています。

・短期プライムレートー最優良企業向けの1年以内の短期貸し出しする場合の基準金利

そして短期プライムレートは、「無担保コール翌日物」に、ほぼ連動しています。

無担保コール翌日物ー金融機関が他金融機関から無担保で借り、翌日に返済する場合の金利

そして無担保コール翌日物は、2013年4月3日まで日銀が政策金利として誘導していました。2009年以降は、おおよそ0.10%以下で推移し、現在はマイナスです。

変動金利の上昇が考えられるのは、今から景気がさらによくなり、日銀が再度無担保コール翌日物政策金利として誘導し、誘導目標を0.10%以上にした場合です。来年10月の消費税増税も控えており、景気失速の可能性もあるなか、日銀が急に金融引き締め方針に変更することは、私は、2018~2019年には、ないと考えています。

 

②優遇金利はこれ以上下がらないかも?

優遇金利は、借入予定のお客様の状況によって、店頭金利から、金利を引き下げて、適応した後の金利です。例えば、みずほ銀行のHPには最大▲1.95%と記載があり、

2.475%(店頭金利)-1.95%(優遇幅)=0.525%

ということになります。優遇幅としては、おそらく過去最高の水準ではないかと思います。短期プライムレートが変動しないので、店頭金利は変動せず、銀行間の競争によって、優遇幅の拡大競争がおき、優遇金利が下がっています。たとえば、住信SBI銀行は優遇金利が0.457%となっています。これからさらに優遇金利引き下げ競争がおきるかどうか。個人的には、○○手数料の引き下げ(無料)、病気の特約を付加した場合の金利の引き下げ、などの住宅ローンの金利以外の競争が激しくなるのではないかと考えています。

金利上昇の順番

金利の上昇がおきる場合、まず金利優遇幅の縮小による、新規or借り換えの優遇金利の上昇が先に起こると考えられます。その後、無担保コール翌日物の上昇→短期プライムレートの上昇→変動金利の上昇となると考えられます。